アクト-レヴュードライブ

備忘録的なものです。

『神と共に 第二章:因と縁』感想─三人の使者の過去を描く、綿密な構成で魅せる傑作。

Along With The Gods: The Last 49 Days

ふと思ったんですけど韓国映画って「洋画」ってカテゴリで括っていいんですかね。どうでもいいと言えばいいですが。カテゴリ分けは有ったら便利なもの程度のものなので。じゃあ感想行きましょう。

※ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衝撃の幕引きで終わった『第一章』の直後から始まる今作、弟をメインに据えておいて、実質的には使者達の話です。そもそも弟の死の真相が割と頭をひねれば5秒でわかるぐらいのもの(個人差があります)なので弟がメインにいても主役ではないことは予想がつきますね(個人差があります)

んで、この通り本当に構成の妙が光るんですよ今作は。前作もそうでしたが、シーン毎にちゃんと見せるべきものを見せつつ、本当に重要な情報は徹底して隠し続けるの上手い。よくよく考えれば繋がるんですが、そこを上手く繋がりがないように見せかけてるわけです。

ストーリー展開と同時に、各種挿入されるイベントも中々凄かったですね。現世と冥界を行き来する映像もそうですが、視聴者を飽きさせない程度に発生するサブイベの濃さと言ったら無いですね。散々話題になったようですが、あの概念ジュラシックパークが面白すぎです。

そして肝心のストーリー自体。今作ではキャラ方向に振り切っているので、正直単純な完成度とかそういう話をすると恐らく前作に軍配があがると思うのですが、今作でもしっかりとエモーショナルな展開は健在です。むしろパワーアップしています。

使者達の過去と、スホンの死の真相という二つのラインが、ガッチリとハマった時の感覚はそりゃ凄まじいものがあります。本作のテーマは、個人的に「赦しと勇気」だと思っていて、様々な人物の因縁を使ってそれを最大限効果的に描いているのは本当にすごい。個人的に大作映画が名作たる所以は、テーマの普遍性だと思っていて、その点を地で行っていたのが高評価です。

あと前作から引き続き伏線の張り巡らせ方も見事で、多分僕は半分どころか10分の1も把握できてないと思います。わかりやすかったのは

ですね。

 

今作もキャラクターが非常に良かったですね。使者達は当然として、スホンの飄々とした性格も絶妙にストーリーの展開を早めるのに役立っていましたし、ソンジュ神は面白すぎる。あと判官コンビは今作だとなんか極まるところまで行ってましたね。

とまあ本当にキャラクターが良かったんですけど、やっぱり僕はヘウォンメクが大好きですね。今作ではヘウォンメクの過去も明かされる訳ですが、「白い山猫」とかいう異名が付いていたのが本当に……といった趣です。それでいて現在はあのおちゃらけっぷりだから良いんですよね。算数もできない肉体派イケメン、LOVE……。

 

諸手を挙げて褒めてもなんら問題ないんですが、せっかく前作でいいアクションを見せてくれたんだから今作でもやってくれても……というアレです。まあ、単純に時間は減りましたが、前作とは違う方向性のアクション(つまり対人戦)が見れて良かったというものはあります。とにかく些細な不満ですね。

 

小耳に挟んだところでは第三章の製作も決定しているとかなんとか。正直物語の位置エネルギーが特段残ってないような気もするんですが、まあ公開された観に行きます。

「続き物だしな……」と言って避けがちなそこのあなた!なんと前作のダイジェストがある親切設計なので、心配いりません!劇場へGO!

 

 

韓国映画の情報が極端に手に入りづらいのって僕だけですかね……。ネット探しても情報が……。