『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』感想─救世主と怪盗と警察のクロスオーバー。
期待しすぎるのは良くないと思いながらも、やはり期待してしまう『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』。そもそも脚本が『ルパパト』のメインライターの香村氏ではない時点で何かしらこう……身構えるべきでした……。
ルパパトキュウ、正気かよあれ……。
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年5月8日
いやまあ正直キュウレンそんな真面目には見てなかったけど、あれは……。
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年5月8日
※ネタバレ注意!
そもそも『キュウレンジャー』を鳳ツルギとスコルピオのために見だした人間の僕ですが(片方は即弱体を食らいもう片方はそもそも見だした回で死にましたが)、まあ半年ぐらいの付き合いでも『キュウレンジャー』がどんなのかぐらいは把握しているつもりです。
そういう意味で今作は非常に『キュウレンジャー』っぽい作品であったと言えるでしょう。
今作の時系列が「まだ警察が怪盗の正体を知らない時期」というのはまあいいんです。色々と困りますからね。でもだからといってこんな内容になるだなんて誰も思わないじゃないですか。
まあ一番目に付いたのは朝加圭一郎のキャラのブレですかね。あの人は割と古典的な警官像ではありますけど、それには留まらない魅力がありますし、何より知人が被害を受けたからって犯人に対して意味不明な恫喝をするような警官ではありません。
そういう意味ではラッキーがホシ★ミナトを何故庇ったのかも不明瞭すぎますね。それこそ無鉄砲だけど馬鹿ではないはずなんですが。
更に関連する話になりますけどホシ★ミナトはなんで宇宙を移動してきたんですかね。一切理由が説明されていなかった。そもそも存在意義あったのか?という……。
ところで『ルパパト』の魅力とは各戦隊の入り乱れる思惑と巨大感情だと思っていて、まあ当然この作品でもそういった面を期待していたんですが、全くそんなことありませんでしたね。
そもそもこの作品は『キュウレンジャー』との共演作品なので別にそこをメインに持ってくるのはいいんですけどね。僕が勝手に期待して浮かれていただけなので……。
しかししっかりと共演はやってくれたのでそこに関しては満足度が高いです。
隠さずにいえば本作は春映画です。それもクソギャグに振り切ったタイプの。
ギャグの質自体は良質だったと思います。劇場内でもかなり笑いが巻き起こっていましたしね。ドン・アルマゲがアルマゲドンのもじりだと突っ込むのはいいのか!?と思いましたが。
ただ、ここでも多少のキャラのブレが発生していたというか、世界観のブレが発生していたというか。
要するに「他の宇宙から来た」というキャラに対して「そんなものあるか」と一蹴するのはどうなんでしょうね、という。仮にも異世界からやってくるギャングラーと戦っている割にそこは無駄に現実的なのはなんなんだ、という。あと何故か圭一郎が無駄に頭脳派のキャラになってたのなんなんです?
あとこれ本当に意味不明だったんですがジュウオウザワールドはなんだったんですか?アクション的にも特に見せ場があるわけでもなくストーリー的にも意味不明だし本当に意味不明すぎてどう評価していいかわかりませんね。
アクション面はまあ……という感じです。坂本浩一ってなんだかんだ実力あったんだなって思いました。
なんか知りませんがどうも評判がよろしくないらしいですがその噂に違わぬ作品でしたね。過度に期待したら僕のように観終わったあと頭痛がしてくると思います(本当になった)。東映ってこんなんだったよね、と冷静にさせてくれる作品です。
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