『映画 刀剣乱舞』感想─刀剣男士を描く、非常に美なる傑作。
『刀剣乱舞』に関する知識が全くない状態で見にいきましたが、そんな僕でもすごい楽しめました。『映画 刀剣乱舞』。
※ネタバレ注意！
本当に前情報一切なしで行ったから、まさか歴史改変SFものだとは全く思ってなくて。スタッフロールのニトロプラスの文字を読んで納得しました。
で、肝心の感想ですが、ひじょ〜に面白かったです。
まずシンプルに刀剣男士達がみんなかっこいい！
ここ近年で顔のいい男にだいぶ弱くなって来ているので、顔のいい男達が画面いっぱいにいる様をうまく撮られた映像を見せつけられるともうかっこよさの奔流に飲み込まれますね。
有り体に言えば、三日月宗近さん。彼はリーダー格とされているだけあって、所作の一つ一つにこだわりを感じられて、もうとても美しかったですね。はい。美しいとしか言えない。
もちろん、他の皆さんもクールアンドビューティーです。僕が特に好きだったのは日本号さん。別に伊達さんだからではないです。あとは素直に鶯丸さんがめちゃくちゃ好みでした。
もちろん、ストーリー面も十二分に面白いです。
本能寺の変に纏わる歴史改変ストーリーということで、入りはベタ中のベタといった感じですが、肝心なのは中身。シンプルな内容ゆえに、ストーリーテリングのうまさが問われる内容を、キャラクターの心情を底の底まで描き切る名匠、小林靖子女史の脚本の一助もあり、非常によくまとまっていました。
三日月の覚悟や、その信念。それらを、語りすぎることなく、しかし必要な場面ではしっかりと言葉で伝える、その手腕は見事の一言。終盤の信長の説得シーンは必見。
また歴史上の人物の使い方も見事でした。近年有力な(いうほど最近じゃないかも)秀吉による信長暗殺説を更に発展させた、実は信長が生きていれば秀吉はどうするのか、といった部分に踏み込んだ内容には素直に驚嘆しました。僕は正直全く予想してませんでした。
秀吉関連は、八嶋智人さんの演技もあり、非常にエモーショナルなシーンになっていたと思います。
まあ一つだけ小言を言うとすれば、アクションシーンに関してですね。
全体的に殺陣のクオリティは高く、非常に見応えのある高速アクションだったのですが、あまり引きのカットが多くなく、見づらいと言われればその通りといった感じでした。正直他の方も指摘しているように、『るろうに剣心』のアクションの魅せ方が上手だっただけに、ああいった感じを求めてしまうところはあります。(それはそれとして、映画『るろうに剣心』は非常にアクションのかっこいい名作なので是非)
まあ文句は言ったものの、本当にキャストの皆さん非常にかっこよくて、満足度の高い作品でした。皆さん是非、僕のブログを読んだのならば観に行ってください。
