『Undertale』でGルートクリア前にリセットすることについて
僕はUndertaleというゲームは歴史に残る傑作だと思っています。
RPGにおいて敵を倒さなくてもいいという画期的なシステム、シューティングの要素が融合したバトルパート、そしてそのストーリー……。
やや説教くさいところを除けば、ゲーム史に残る名作だと確信しています。
そんなこのゲームには、3つのルートがあります。
詳しくはネタバレになるので言いませんが……Nルート、Pルート、そして今回取り上げるGルートの3つの中から、プレイヤーは攻略していくことになります。話題の性質上、ネタバレ注意です!
このゲームを、とりわけGルートをプレイする人は、大概こう言います。
「サンズ倒したらリセットするよ」
と。
僕自身、プレイするつもりはありませんでしたが、おそらくプレイしていたら同じようにしていたし、その考えになんの疑問もありませんでした。
ですが、あるブログを読んだ時(そのブログ自体が個人を批判をしているので載せることはしませんが)、僕は衝撃を受けました。
その筆者はこう言っていたのです。
Gルートをクリアしないでリセットする人が怖い
と……。
まさに目から鱗、という言葉がふさわしいほどに、僕はその意見に激しくうなづいてしまったのです。
このゲームは、プレイヤーに正しさを問いかけてきます。
敵、つまりモンスターを倒すのは正しいのか、自分の取る選択肢は正しいのか。
その選択の正しさは、常にプレイヤーに付きまといます。
プレイヤーは様々なキャラクターを通して、何が正しいのかをひたすら問いかけられます。
そしてそんなテーマの集大成が、Gルートです。
Gルートは、主人公が情け容赦なく敵をひたすら虐殺していくルートです。
モンスターがどんな思いで、何を考えて生きているのか。彼らの幸せや生活を、ただ殺したいから殺す。それだけの理由で全てを殺すのがGルートです。
初見でGルートにたどり着く人はそうそういないでしょう。まず様々なキャラを通して戦闘は避けろ、ということを伝えられますし、何より敵を、文字通り全て倒すのは困難です。
更に、一般的な感性の持ち主なら、敵のモンスターの性格に対して少なからず愛着が湧くでしょう。
つまり、よっぽど敵を倒すことが好きで、この世界に対してなんの感情もない人間ならともかく、一般的な人間ならばGルートに突入することに抵抗を覚えます。少なくとも僕は覚えました。
それを振り切ってGルートに突入したならば、少なくとも、クリアまで行くのが、自分の行った行為に対する責任なのではないでしょうか。
少なくとも、それだけの責任を感じるべきなのではないか、それだけのことをしたのだから。
そんな風に上記の発言を、僕は解釈しています。そしてそれは、そのまま僕のGルートにおけるテーマの解釈とも一致します。
Undertaleが真に問いかけているテーマとは、Gルートをプレイした時どうするのか、つまり何を感じるか、ということなのではないか。
特に、2周目以降の状態で、本当にゲームをプレイした上で、この世界を破壊する覚悟はあるのか。それだけのことをした自覚があるのか。そんなことを聞かれている、そう思うのは僕の意識過剰でしょうか。
だからこそ、Gルートをクリアせず、倒す敵だけ倒してリセットする行為を「怖い」と言ったのではないか、僕はそう思いました。
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- 出版社/メーカー: ハチノヨン
- 発売日: 2018/09/15
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