『パシフィック・リム アップライジング』が好きだという話。
皆さんは『パシフィック・リム アップライジング』観ましたでしょうか。観た人も観てない人も、きっとこんな評判を聞いてることでしょう。
「前作に比べてクソ!」
と……。
※ネタバレ注意!
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まあ確かに、前作は暗く重苦しい空気感とそれを如実に表した画面、そして重厚感あふれるカイジューとイェーガーのアクションが見所でしたが、アップライジングはそんなことは全然ない、明るい画面作りの多い作風です。
ただまあ、悪いところも良いところも、良くも悪くも前作譲りだったなぁと思ったので書くことにしました。
ストーリー面はそこそこ
確かに前作主人公のベケットが出てこなかったり、マコが割と雑に死んだり、結局メッセージはなんのことだったのかとか、各キャラのバックボーンを描くなら描くでもっと丁寧にとか問題点は山のようにありますが、それは前作にも言えます。特にイェーガーパイロット達はそんな変わらないでしょう。ロシアの夫妻とか中国人三兄弟とかほぼまともなセリフない上に彼らのイェーガーまで雑にやられるし。アップライジングのキャラ描写が雑って言ってた人は中国人三兄弟のバックボーンについて映画だけ見て解説してください。
あとアップライジングの中国人社長。あの人はそこまで悪くないと思いましたけどね。
前半部分のヘイトを集中させる役割だと思っているので、後半入ってから一気にあの人の株が上がってラストでスクラッパーをあの遠隔操縦システムを使ってアベンジャーをサポートする流れ、正直アガりましたよ。散々遠隔操作システムはダメだなんだと言われていた上にあの社長も正しいことに使うために作ったクローンイェーガーも悪用されたっていう文脈があったので、あそこで(遠隔とは言え)自分で行くのはめちゃくちゃ熱いんですよね。
ニュートに関しては、むしろよく悪役を作り出したなって感じです。ある意味で昭和的だったカイジューの在り方から平成的なカイジューの在り方になったって感じですが。
総じて言えば前作キャラの扱いが悪い続編のお手本みたいだなぁとは思いましたけど。気分悪くなるレベルではなかったので別に良いです。
全体的なストーリー展開はそこそこかと。序盤のカイジューが消えてその″資源″を使って大成した人々や、イェーガーが当たり前になった世界観は普通にワクワクしましたし、中盤のパイロット関連やどんでん返しも良かったですし。まあ切れた理由ぐらいは教えてくれても良かったんじゃないでしょうか。ラストの展開も好きですよ。総じて普通の深夜アニメって感想です。
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戦闘シーンは好みが分かれる
僕は大好きですけどね。
前作がその鬱屈とした空気感を表したように闇夜での戦闘が多かったのに比べ、アップライジングはほとんどの戦闘が真昼間に行われます。
ここは素直に褒めて良いポイントだと思います。前作と同じことしても仕方ないですからね。
そしてオブシディアン・フューリー。
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実質アップライジングの戦闘シーンの評価を一手に担っている人です。
前作には無かった「悪役ロボット」との戦闘には思わず心が踊りました。
そして彼はこちらの機体を超えて活躍してくれたと思っています。
まず初っ端から海の中から現れるオブシディアンフューリー。この時点でかっこよさが突き抜けています。
最新式のイェーガーらしさを示すように、次から次へと新しい武装を披露していく様は次世代らしさに溢れていたシーンです。特にあの二刀流チェーンソーの展開シーンとか、エルボーロケットで吹き飛ばされた後の動作とか。
オブシディアンフューリー初戦は全体的に特撮の「それっぽさ」がよく表れていまと思います。剣戟シーンのカットとか。
当然二戦目もかっこいいです。ああいうシンプルにかっこいいやつらが殴り合ってるの大好きなので……。
しかしまあ、カイジューが出てきてからは正直褒められないですね。
最終決戦とかカイジューが合体する意味がよくわかりませんでしたし。
戦闘シーンにだけ関して言えば、オブシディアンフューリーしか評価できないという意見も納得はできます。
それはそれとして、あのジプシー・アベンジャーの初代ウルトラマン仕様の飛行アタックは好きですけどね。監督があの頃を好きと聞きましたが、本当なんでしょうね。
まあつらつらと見苦しいものを書き並べてきましたけど、僕の感想はあるサイトに書いてあった「1クールアニメの終盤」というものにだいだい同意です。技名を特に言わずに使うところとかそれっぽい。
出来自体はいいので、単なるアップライジングとして売ってればもうちょっと違った評価だったのかな、とは思います。
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