『劇場版ウルトラマンR / B セレクト!絆のクリスタル』感想─ウルトラマンになるとは、その集大成的作品。
本当にこれに関しては何も言いたくないんですよね。
観ました以外の感想を言いたくない。
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
えっごめん、あの映画褒めてる人正気?俺がおかしいの?
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
ごめん、本当に評価するところが見つからない。久々だよこんなの……。
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
比較的言葉を選んでこれなので。まあブログを開いてしまったので書いていきます……。
※ネタバレ注意!
※人によっては不快になる内容が含まれています。今作『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』を気に入っている方は読まないでください!
本編はテレビシリーズから一年後の綾香市。それぞれやりたいことを見つけた湊家の中、一人だけ自分の明確な目標、夢を見つけることができないカツミは……という書き出しから始まる本作。
まあウルトラマンR/Bのストーリーがちぐはぐで一体どこに向かっているのか意味不明だったのはテレビシリーズからお馴染みでしたが、本作でもその矢印の方向の不明さは極まってきます。
「湊カツミの夢」から湊カツミはウルトラマンか人間か、という方向に飛ぶのは問題ないとして、それと「家族の絆」という話が全く噛み合っていません。事実、物語中では特段湊カツミとは、という話に決着をつけません。まあこれは狙っているでしょうが……。
一番の問題は「家族の絆」という面ですかね。これが致命的になんか……こう……ふわっとしたまま終わっちゃったのが……。
せっかく朝倉リクまで召喚したのはいいんですがね。ただ、「自分探し」というテーマががっちりとハマっていた先輩のクレナイ・ガイとの共演が見事だった前作に比べてしまうと、特段家族との絆、ということを言えるほどでもないリクにそういうことを語らせたのはなんとなく解釈違いなんですよね……。
リクが家族の絆の素晴らしさを学び、それを守ろうと決意する!みたいなストーリーラインにしても、結局のところ家族パワーになんら影響しない上に繋がりがなさすぎるので、まあそこはいいんですが、湊家で数日過ごしただけのリクにそういうことを言わせるのはいかがなものかと思いましたが……これは個人差がありそうなのでこれ以上言いませんが、まあそういう風に思わせるぐらいには論理の構成が甘いかな、と思いましたね。
良かった点も挙げていきましょう。
まずは今作の悪役、ウルトラマントレギアとスネークダークネスです。
スネークダークネスは新規の純粋な怪獣というわけではなく、ダサいパンク気取りのニート、戸井ゆきおが怪獣化した姿です。
スネークダークネスは戸井が創造した怪獣で、彼はゲームクリエイターを目指していたはずなのにデザイナー?というもはや些細な点はほっといて、あ、そうか戸井はカツミの対になってるキャラだったんですね。夢を追いかけて挫折したものと、夢を諦めて挫折したものっていう。カツミがラストでデザイナーになるものそういうことですかね。
話が逸れました。要するに今回の怪獣、『SSSS.グリッドマン』なんですよ。
トレギアは人間の心の闇を煽って怪獣を作らせ、そして産まれた怪獣にその人間を変化させたっていうのは『SSSS.』というかもはや定番な気がしますが、まあそういうやつです。
まあ一つ違うのはトレギア、言動と行動がひたすらダサいっていう点ですか。
まず戸井を尋常じゃなく持ち上げるあたりのセンス(「いい中二病だ」、は笑いましたね)はともかく、カツミを追い詰める際にピグモンのいる惑星を見せて実質助けない選択肢を奪った上で選択肢を提示したり、スネークダークネスと戦うブル、ジードの様子を途中まで見せて切って、適当言ったり、特に意味もなくブルとジードに「ロッソがいないとダメなのか」という趣旨のことを言ったり(お前さっきまでと言ってること違うやろ!となったのは僕だけではないと思いますが)と、悪役に恥じない立ち回りを見せてくれます。素晴らしいですね。
二人(人?)とも、戦闘面では非常に強いです。スネークダークネスはシンプルな「怪獣」といった趣で、倒せ火を吐く大怪獣の歌詞が当てはまるタイプの怪獣です。耐久力も尋常じゃなく高く、攻撃力も異常に高めです。
トレギアはなんというか、キモい動きが非常に上手で、特に理由なくジードを睨んでいます。洗脳、怪獣の実体化、時空間移動と、万能な能力の持ち主です。彼もまた戦闘力は高く、どれぐらい高いかというと、最強形態になったジードもグループも空気を読まずにぶっ飛ばすぐらいです。ただ、光線技を使わなかったのは少し気になりましたね。あえてなのか、それとも……。
まあこれはいちゃもんかもしれませんが、トレギアを撃破するのがジードっていうのはどうなんですかね。特に家族関係ない形態のジードに倒されて「これが……家族の力……!」って言って爆発していくトレギア、かなりシュールです。
劇場版ルーブ、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○まあ特撮は別にスーツを使って撮影することではないですが……。 https://t.co/I6ClwdIN9R
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
このツイートの通り、グルーブはまさかまさかの全編フルCGで描かれます。予告見たときから少しだけ不安だったんですが、「いや、まさかな……」という僕の機体を見事に裏切り、出来の悪いCGで戦闘し切りました。
本当に驚きましたね。動きは軽いし触れてるんだか触ってないんだかよくわからないし重量感のかけらもなくて驚愕しました。誰です?スーツの代わりにCGで行こうって言った人。クビになんねぇかな。
もはやグルーブに変身した時のマコトクリスタルどっから来たんだよ!?とかの細かい疑問点はどうでもよくなるぐらいにはひどかったです。
話を変えましょう。今回の特撮は良い出来ではありました。冒頭のビルに突き刺さっているロッソのシーンや中盤のガラスが割れるビル、各種変身シーンも意欲的なカットでした。特にピグモン星でのロッソグランドの変身のカットは非常に良かったです。
ただ反面、
いや、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ https://t.co/R0plCXStac
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
あまりにも劇場版ジードを認めたツイートをするのが嫌すぎて伏せたツイート。
劇場版ジードの戦闘の構成力の高さを再認識させられた映画でもありました。
ウルトラウーマングリージョに関して。
劇場版ウルトラマンR/B、実質SSSS.グリッドマン+HUGっとプリキュア。
— T.A.W.O. (@CGB_001) 2019年3月8日
このツイートから僕の気持ち察してください。
まああえていうなら、アササキ最高ということですか。
『劇場版ウルトラマンオーブ』が僕の中ではニュージェネでトップに君臨してまして、次に『ギンガ劇場スペシャル』『ギンガS』、そして『劇場版ウルトラマンX』以下があるんですが、まさか最下位を更新するとは思わないじゃないですか。
まあ、一介のオタクの戯言、気にせずに楽しんでください。
優しさを失わないでくれ。出来の悪い作品をいたわり、互いに批判しあい、どこの作品たちとも友だちになろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと。それがわたしの最後の願いだ。僕からは以上です。
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